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The Soul Taker ~魂狩り~

ふと今月は、新房作品を巡ろうと思い立ち、彼の代表作であるThe Soul Takerを視聴することにした。

 

ーあらすじー

ある雪の降る夕刻の教会。伊達京介は、何者かに襲われ息を引き取ろうとしている母の手で刺された――それが全ての始まりだった。 誤って埋葬された京介は、岬真夜と名乗る美少女の手で墓の中から救い出されたが、真夜は世界的な科学力を持つ巨大多国籍企業・桐原グループに誘拐され、彼は謎のミュータント組織「病院(ホスピタル) 」の刺客・ドクトル凶也に襲われる。窮地に陥った彼の前に現れた謎の男・壬生シローは京介に生き別れの双子の妹の存在とその分身「フリッカー」の存在、そして真夜がフリッカーであるという事実を教える。不可解な母の死の真相と妹の謎、京介の脳裏に浮かぶさまざまな疑問。彼は真夜を救出するために、シローと桐原の海上施設に乗り込む。 

The Soul Taker 〜魂狩〜 - Wikipedia

 

一日一話ずつ見ていくつもりが、あまりの出来の良さに休日を丸一日潰して最後まで見切ってしまった。 

 

本作は新房の名が知られるようになった頃の作品であり、まだ荒削りな監督の作風が思う存分発揮されている。

作画はモノクロ・原色が多用され、コマ一枚一枚が奇抜なフォーヴィズム絵画のような魅力を備えている。

新房監督特有のカット割りや奥行きの無い平面的なレイアウト、また、キャラクターが独特な角度で首を傾ける、いわゆる”シャフ度”の演出も見られる。

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SF、オカルト的な要素を散りばめたダークヒーローアクション作品であり、基本的にはシリアスな空気を纏っているが、時折ギャグや熱い展開も見られる作品だ。

 

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理論立って話が進むわけではなく、感情的、幻想的飛躍が見られ、またこの作品独特の”ノリ”があるため、見る人によっては苦痛を感じるかもしれない。

一話を見た段階で視聴を続けるかどうか決めると良いだろう。(一話をきついと感じた方は視聴をやめたほうが良いように思う。)

 

人を選ぶ作品ではあるが、ハマる人には時間を忘れて楽しめる作品であると思う。

新房好きでまだ本作を見ていない人にはぜひ視聴をオススメする。